しんみりと葬儀やっぱり出る涙

用があるオットセイが出かけた後、1人で奈良の親戚の葬儀に列席。
桜が五分咲きの河川敷を横に見ながら、明日香路を行くとのどかでつい観光気分になってしまった。この路地を引っ越したこの一家とよく歩き、弁当も広げたものだった。それぞれの子が大きくなった今、多忙でもありあまり交流もなく、冠婚葬祭の時じっくり話すぐらいになってしまっていた。
今日の主役、ここのお父さんは95歳、家の中では寡黙だったそうだけれど好かれていたからかしら、大勢の参列者で賑わっていた。
葬祭場で、ここのやり方で気に入ったのは、お骨を拾うとき、それぞれの部位の説明を懇切丁寧にして下さることだった。のど仏の形容ははっきりと仏の形に残っていたし、頭蓋骨、鎖骨、骨盤、足など並べられて改めて死のはかなさを目の前でみつめた。
精進おとしのご馳走をいただき、アルコールが入ると各地からの方々と声をかぎりに笑いあって盛り上がった。95歳は祭り気分と誰かが叫んでいた。