朝一番の薫風と挿す菊の苗

早朝5時前、なんだか台所が小うるさい、水を飲み水筒に茶を注ぎ作業服を来てオットセイ。「もう携帯で電話しても待ってへんよ、菊の挿し芽に行くんやがどうするんや」。ははー1人で行くのが淋しいからえらそうに誘ってると思いつつ、「じゃデジカメ持って行くわね、すぐ支度するから車で待ってて」。
早朝の農園は誰もいないだろうと思いきや、車が3台も止まっている。「おはようございます、早いですね」と声をかけたら出勤前だという。そう言えば季節の変わり目種を蒔いた後が気にかかるのかもしれない。ハッピーリタイヤ組は朝から晩まで菜園で野菜とお喋り三昧出来るのに。
今日の仕事は、菊の挿し芽、冬の間に伸ばした苗から頭をちょん切って、水を吸わせてから、発芽促進剤をつけて挿す。これが秋には素晴らしい菊花となる。野菜を差し上げるより「花をいただいたらどんなに嬉しいか」と喜んで下さるのが嬉しい。マンションの玄関に「この花お持ち帰りください」と書いてバケツに置くと待ってましたと皆さんが持って帰って下さる。ひそかな喜びもある。
今日も今日とて物差しで20cm間隔に計って挿し穂を差し込むオットセイ。この菊穂を取った古い菊はいさぎよく抜き去る。常に新しい苗こそ美しい花が咲くという。写真はキッチリ屋さんらしい性格丸出しの菜園主。