墓参の花を無人から買う朝ぼらけ

早朝5時、里山の墓地公園へ墓参に出かける。朝の夜明けが遅くまだあけきっていない道路を20分くらいひた走る。舅と姑が仲良く眠るこの地は我が家などまだ開墾もされていない山の中だった頃に早くから舅が購入し、墓石もシンプルがいいという舅が設計した。無宗教の舅は戒名は絶対要らないと遺言にも書いただけあって生まれた日と名前が書いてある3段重ねの御影石。かろうじて花立ては作ってくれていたので、年に3〜4回掃除をかねて花を供える。今日は異常に早かったので花は又の機会に持ってきましょうと言いながら走っていると、墓地公園の近くの花屋さんが、玄関に入金箱を置いて格安で並べてくれていた。「ラッキー、引き返して!あったあった無人販売所!」と叫んでUターンをしてもらった。姑の好きな紫のリンドウが入ったそれは新鮮な花、花屋さんの思いやりを嬉しく感じた。