ひとときのえにし法事の客となる

オットセイの妹の姑が亡くなってもう49日となったらしい。オットセイと私、義弟夫婦が呼んでいただいて逢ったのは葬式の時だけというご親戚の方々とひたすら手を合わせ、法事の客となる。こういう席が苦手なオットセイは出かける寸前まで「どうしても行く気がしないなあ、知らん人ばっかりやなア、ほんまにいかないかんのかいな」と言いながら喪服に着替えていた。出かけてみれば、皆様とも話も合い菜園自慢もしていた。昼の会食を賑やかに済ませお開きになった後、これが世のしきたりというものなんだナとわが家を思い巡らせた。
舅が「葬式は一切無用、僧侶も呼んでくれるな」と遺言を書いていたので、「しのぶ会」と称して、親戚だけのお別れ会をした。従って初七日も49日も1周忌も何もしなかった。その代わりに兄弟が集って飲み会をして終わる事が多かった。明日で13回忌になる姑ですら「今日、皆で集まったから、13回忌もしてくれそうにないわなあ」とあの世とやらで苦笑している事だろう。