つわぶきの路地の香りが日向から

例年この時期になると宮崎へ転勤になった子等の元へ旅立った友から、送っていただくこのつわぶきがあります。もう随分おばあさんになられているこの友が、海岸べりや山の中で私達の為に採ってきて送っていただくのです。有難う、無理はしないでね。
このつわぶきの綿のような産毛をきれいに洗い落とし、沸騰した湯に塩を入れてさっとゆがいて、皮をむいたら、4〜5cmに切り、水につけて2〜3時間アクをとります。薄揚げと出し昆布を入れてだしをはり、ミリンと砂糖と醤油でことこととしばらく煮ます。
色は悪いのですがなんともいえない特有の香りと素朴な味がたまらないのです。
ここへ入れる昆布はだしをとったあと、捨てるのは忍びないので、まだ暖かいうちに、2cm角位に切って冷凍しておきます。こういう煮物にする時は冷凍したまま煮汁の中にほうり込みます。これもまた美味しいものです。