一人語りの老人と会う昼下がり

夕食の買い物に出た午後、デパートを巡って疲れたわと長椅子に腰掛けたら、横に座った80歳を過ぎたという初めて出会う女性が一人語りを。
夫を亡くして、3年目。
1年目は開放された自由になれたと嬉しかったんですわ・・・。
2年目うつが出てきて食欲もなくやる気もなく、一人のむなしさに泣き明かしました。
3年目のこの頃は、地域の食事会や老人会に出て気晴らしが出来てきました。
「大事にしなはれや、娘は当てになりません、必要はご近所はんでっせ」
聞くと、・・・娘二人は、結婚して外国に20年住まいしている長女と、まだ小学生の子が3人いる二女と二人いますが、たまに遊びに行った娘のとこですら気を使います、娘は子守りがわりにこき使いよります、一人が気楽でよろしい・・・そうで。
自分の老後を思い描いてしまいました。
年が9歳離れている彼とは、当然のように来る時が人より早めに来るだろうし、その後は気丈に生活出来るだろうか、健康であったら、花や玉すだれや、料理、川柳やらと走り回って楽しめるのに、膝の痛み、腰の痛み、心の痛み、と迫って来た時どうしたらいいんだろう。
横に座ったという縁で、いつまでも放そうとせずに語られる姿が自分を少し写しているようでこわかった。

朝の裏山には、この写真のしらんとジャーマンアイリスが咲いています。
この趣味は続けていこう、みんなの為に、自分の為に。