癪の種三つ抱えて里帰り

義妹が「両親の墓参をしてきたから立ち寄る」と駅から電話をくれた。
昼食後だった事もあり、あわてて片付けをして迎える。
先日法事や、従兄妹会で出会っているのに、ここへは久しぶりだからと。
舅の介護をしながら勤めもしていてそして夫が難病にかかっていて、それらの事をまるで立て板に水のように、つもりつもった話をしていた。
ただ私らは頷きながら聞くだけだった。
本当に、いろんな葛藤があったろうに、明るくありったけの恨み節を語る義妹にかっての私を見たように思う。
言うだけ言ったら、夫が待つ家路へと急いで帰って行った。駅の見送りにも明るくこたえながら手を振って。頑張ってね。その頑張りは誰もが分かっているからね。