ふるさとの夕映え背負い柿がくる

ふるさとの庭には、そう言えば富有柿がなかったような気がする。
だけど恋しいのは何で?
友の家にあったから・・・。
友の家でいただいたときのおいしかった事。
あのころ買ってまで食べるものではなかった。
家には小さくても黒いほど砂糖が一杯のクボ柿や大きな熟柿になる柿や吊るし柿にする渋柿もあったから。
思い出の中の富有柿が食べたくて、友の親戚が西吉野の柿生産地と聞き、お願いがあるんだけどと頼みました。
「取ってすぐの噛んだらシャキッと音がするくらいの富有柿を1箱宅配料入れて5000円分、お願いしたいんだけど・・・」
すぐ宅配便で届けていただきました。
思ったとおりの噛んだら水しぶきが出るくらいの新鮮な柿、あんまり美味しいので思わず二つ一気に食べました。
あなたは?「夕食後にする」そうなんです、この人は、物事に自制の出来る人、いらないと言ったらいらない。
ああ、美味しかった、ふるさとのあの取立ての味を思い出しました。
この箱の中には、肉筆で、時候の挨拶とともに「これは早生でもまだ早過ぎるものなので、美味しくなるころのものも味わってくださいね」と書いて下さっていました。
よけい柿が美味しくなりました。