いわくつきのメロンが届くお中元

今年もメロンが届いた。食べ頃の美味しいのが2個、いつも食べ頃を待つのに、今年のは丁度食べ頃、朝の果物をメロンで堪能している。
このメロンが届き始めたのは10年前から。会社の部下の仲人を9組したうちの一組から。たいがいは仲人の礼にと3年間で立ち消えになってたまに思い出すくらいなのに、このカップルは律儀に毎夏をメロンで楽しませてくれる。これには深いわけがあり、思い出しても恥かしい失言がある。
11年前、仲人を頼みにやってきたこの若いカップル、手土産を持って来てくれた。一通り挨拶も済んで、いただいたお土産は目の前で、あけさせていただくのが慣わしの我が家、オットセイが御自らあけ始めた、包装紙をあけた途端「お、メロンですな、大好きなんですわ」持ってきたカップルはどうも態度がおかしくなって、「それは・・・」と言い始めるより前にオットセイが「なんや、本物とちゃうで、なんやゼリーかいな」といってしまった。まるでメロンの箱と同じに仕立てた2段重ねの水菓子だった。メロンが好きで、菓子が大きらいなオットセイの大失言!
このカップルが結婚してから毎夏ずーっと、このメロンが贈られてくるようになって、そのたび「もう、ええて断わってくれへんか」とあの時の失言を思い出して恐縮している。