やたら漬け試行錯誤の母の味

その昔、母は漬物を常備していた。土塀のうす暗い蔵の中へ、梅干し、かぶら漬け、味噌漬け、ぬか漬け、たくわん、からし漬け、そしてやたら漬けなどなど。
結婚してから母の作ったやたら漬けでオットセイは満足していた。
そして母は認知症になって、やたら漬けは途絶えた。
そこで反省、きいときゃよかった作り方
二人でこんな味だったかね、これではなし、これとこれを合わせ様と漬物の本を買って来ては試した。えらくのめりこんだオットセイが最後に「これで行こう!」と決めた。
挙句、福神漬けと似通った味に出来上がったわが家の味。
今回はもう収穫も終りになった裏成りのきゅうりと茄子と紫蘇とそしてえらく辛い韓流唐辛子の青いのが収穫できたので一緒に塩漬けをして、生姜と昆布、ゴマを入れた醤油と砂糖酒にミリンそれに酢を加えて、沸騰させて材料を2回ほど煮て漬け込んだ。
この味は娘も引き継いで、たまに作っているらしい。
すっかりお父さんの漬物と言う名前が定着した。
人に差し上げる時も私が作っても「夫の漬物です」という。