生きていていいのかこの年で

思わず声を荒げて90歳と80歳の二人の口げんか

横で食器を洗いながら聞いていた京都の娘のうろたえた肩

そこで偉いのは一言も言葉を発しない娘の態度

久方ぶりで、はるばる来てくれ、食事も楽しく団らんだったのに、

こんなものです、年よりは。

ごめんなさいね、時間がたてば、ほとぼりも、いつもの様に覚めるから。

朝になれば、キッチンの私に

「母ちゃん、げんき?、またどっか旅に行こうな」

と声が、かかる事でしょう。