オットセイももうこんな年齢、こちらも年を取るはずだわ。
とにもかくにもおめでとう。
外食が嫌いなオットセイに｢誕生日祝いに何が食べたい？」といったら、「いつもご馳走攻めだからゆっくり外で飲もうじゃないの」なんて泣かせるうまい事を言ってのける。
外食と言えば決まっている「ビヤホール」。
珍しく彼の開発した天王寺の新境地へ。なんでもシルバーカレッジに行っていた頃友人から教えてもらったとかいうビヤホール｡
飲んだ飲みました｡
ジョッキで黒、白、黒ビール。それにサービス券でグラスビール。彼はもっと｡
オードブル、鶏のから揚げ、ニシンの酢漬け、ソーセージの詰め合わせ、肉ソース風味などなど、盛り付けには勉強になりました。
そこに居合わせた、退職後１０年間趣味ではじめたというアコーディオンをこの店で無料でひくという奇特な初老の男性の演奏を聞きました｡
ほとんどを古い洋画音楽でオットセイは興奮し大きな拍手。
紅いチロルハットをかぶった白髪のその方が挨拶にきてくださいました｡
「誕生日にいいものが聞く事が出来て幸せです」
三人は乾杯、乾杯、乾杯｡
帰途、真っ直ぐ歩けない私、差し出してくれた彼の腕につかまりながら、この小さな幸せがいつまでも続く事を祈らずにいられません。
