美容院

いつも行っていた美容院をかえて地区の小さな店でパーマを当ててきた。
前の店が別にいやでもなかった。なんとなく行きたくなくなっただけ。大きなシステムの、大勢の見習い、入るとドキッとするほど大きい声で、いらっしゃいませ!と一斉に声をかけられるガラス張りの店が、急に行きたくなくなったというだけ。
緑いっぱいの、公園を歩いて横切り、つぶれたスーパーの隣にある美容院は、ご夫婦連れと手伝う人が二人の4人、特にうるさくおしゃべりする客もなく、静かで、掃除も行き届いていた。おまかせのスタイルにとお願いしたら、気に入ったいつもの私と同じようにしてもらえた。すっきりした頭で帰ったら、オットセイが、「ヨ!母ちゃん、美人になりやがって」と照れてくれた。