ぬくもり

久しぶりに、オーソドックスに、豚の水炊きをする。二人で湯気の鍋に箸を突っ込みながら、ビールと焼酎のお湯割をのむ。ごくごく普通の会話をして、最後に雑炊で終わると、2時間位はあっという間。娘たちが書いているはてな日記のおかげで、オットセイの知らない会話を提供することが出来る。その都度顔を緩めて「お、そうか、そんなこと書きおったか」。というものの、読みたいとも言わない。今までの、私の日記も彼の目が通ったためしはない。自分がいつのまにかオットセイとして登場していることも知らない。そういえば、私宛の手紙などの詮索などもしたこともなかったなあ・・・。
食事が終わって、テレビをつけると、NHKで家族に乾杯をしていた。思わず二人で片付けもせず見入ってしまった。筑波山のある茨城の素朴な村人、そこへ行った鶴瓶大竹しのぶ、出くわした人への問いかけで話が展開していく、行く場所が決まる。ぶっつけ本番に登場人物は、生地がそのままに出る。しわの多い、お年寄りが、嬉しそうに喋りいいお顔、分校の14人の子供の目にもやさしさが光っていた。子供と同じ目線で喋る、飾り気のない大竹しのぶの人柄の良さにもなんかしら、ぬくもりを感じた。子供たちが歌って声のメッセージとしていた番組の終わりを見ていた二人とも涙ぐんでしまった。
冷たい雨が降る夜の小さな幸せ。