威張られてふと立ち止まる赤い月

ほんの些細な事から、時々ふっと寂しくなる時がある。
この歳になってなお。
浮かれていた身が、まるで青菜に塩状態になって外へ出た。
見上げたら、月が笑っていた。
ご機嫌で食べた二人だけの一日遅れの誕生日パーティ。
ソテーにしようと買っためでたいの鯛だった。
松茸のソテーを付け合せにと切りながら、この鯛の一部とこの松茸で土瓶蒸しがとひらめいた。
鯛のソテーに松茸と玉葱とパブリカと三度豆とニンニクとバルサミコソースソテーで付け合せ。
サラダは粒マスタードと生クリームと醤油と酢と塩こしょうのドレッシング添えて。
仕上げはサモサ、カレー風味がお気に入り。
そしておまけのおまけ、土瓶蒸し。
そしてその時、「土瓶蒸しははもにきまっとる!」。
食べてる間、はもと松茸こそが土瓶蒸しだと言う男!
じゃ、作ってよ、これから全て・・・この言葉を飲み込んだ。
それから、こころが白内障、どんより曇ってワインをあおった。
そんな言葉もないように、ご機嫌一途のオットセイ。
ああ、又月にも笑われた。
年に2度、おやつ嫌いのオットセイがおやつを食べる。
母親が作り続けたおはぎ・・・。お彼岸には姑譲りを私が作る。
おやつ嫌いな男が食べる、
おはぎおかわり!。